鎖国解除前後の菊と蘭さん。
当時の幕府の状態、血が沢山流れ出し、砲火の音が響きわたるようになった国の状態に、体調を崩し出す菊。
貿易船に便乗した蘭さん。菊を訪ねる。
表向き、毅然と、弱みを見せようとしない菊。ヨーロッパ諸国の一員である蘭さんに対し、疑心の目を向けるようになっていた。
そんな菊の様子に、仕方無い事かもしれない、と、植民地開拓に乗り出す自国、欧米諸国の版図を思い返す蘭さん、自嘲する。
その疑いに言われ無き事だと、明言できる根拠などどこにも無いのだ。
加速する、世界の過当競争。弱肉強食の果て、アフリカは食い荒らされむさぼり尽くされ、次なる獲物として遡上に乗せられたのは、アジア諸国。
その中でも、島国として浮かぶ、この小さく特異な国は、その

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