最終回後の話。
スペインへ行った青砥と電話で話すエリカ。
父親に見つけさせた、と報告する青砥。これも、エリカ達のおかげ、とさりげなく口にする青砥。
「そそそ、そんな…そんな事はないんやで! 青砥君が、しっかり自分らしく、ここにおるって主張したからや!青砥君自身の力なんやから!」
「………ふーん、そう? …でも、やっぱりオレは、お礼を言いたい。オレだけじゃ、今此処にこうして居る事も無かった筈だから」
「ぅっ、あ、ああああもうっ なんや青砥くんにそんなん言われたら、こそばゆぅてかなわんわっ」
「そ? なら、もう言わない。 けど、ありがと、エリカ」
「………っ、…っ、ーーーーーっ」
何も言えなくなったエリカ、しばらくまっても反応が無い様子に、混戦したのかと考える青砥。結局、いつまで待っててもしょうがないか、と電話を切ろうとする。
「じゃあね、また」
「あああ、あおとくんっ、また、またなーーーーーっ!」
「…あれ?」
ブツッと、興奮のあまり電源ボタンを押したのはエリカの方。最後に疑問の声を青砥が挙げたのが聞こえた気がしたけれど、時すでに遅し、というもので。
「それで、結局エリカちゃんの方が切っちゃったんですか」
「うぅ~…、せやかてぇ~ゴン様の口から出るなんてありえへん言葉がぎょうさん出よるからあ」
「あらあら…」
何してても、ゴールする事以外興味ない、なんて言ってた青砥君も、きっとあちらで成長なさってるんですね、とエリカから聞いた青砥の様子から、現在の青砥の状況を推測する。
今では遠い空の下にいる、天才と呼ばれた元チームメイトの少年。その少年の言葉一つで、大事なこの親友は、驚く程他愛もなく、簡単に一喜一憂してみせる。
フィールドを貫くよう、一筋真っ直ぐに駆け抜ける、一迅の閃光。スピードスターと言われる少女。凛、という言葉を体現したかの如く、綺麗に鮮やかに、伸びやかに、フィールドを往く術を知る、大事な、大切な、親友。
玲華に、諦めない事を教えてくれた、新たな世界が開ける可能性を見せてくれた、かけがえのない人。
フィールドに立つ姿は、誰よりも闘志に満ちて、凛々しいのに、こうして好きな少年を話題にすれば、ひとりの恋する少女の姿を見せる。
そんな姿は、この上なく可愛らしい。関東に来てからも抜けない、大阪弁での言動は、生来の思考、それを反映する物言いち相まって、ともすればキツく受け止められてしまいがちなのだけれども。こうして一喜一憂し、頬を染めて見せる姿は、本当にただの、思春期らしい少女のもので。
とても微笑ましく感じる反面、どうしてだか悔しさも感じてしまう自分がいる。
エリカに臆面なくこんな無防備な表情をさせられる青砥が、羨ましい、と思ってしまう。
◆◆◆
エリカちゃんは青砥君ラブ(笑)で、それじゃあ結局玲華ちゃんは誰が好きだったりするのだろうか、と思ったのがこんな妄想ネタに。いや、結局のところ、玲華ちゃんは恋愛とか惚れた腫れた、とかそういうのを意識するような子じゃなかった、というのが正しいとは思うのですが。虎太とか竜持については今後の発展もあるかなぁと思ったのですが(凰荘さんはどちらかというと友達という立ち位置な気がしました)、どうだろね、青砥君とエリカのやり取りをうふふ、と見守ってる玲華ちゃんしか思いつかないね、と、具体的にそこらへんをイメージしていたら、気が付いたら、あれ?エリカ←レイカちゃんじゃね?…と。百合ってるレイカちゃんて、それ王道だけど美味しすぎるよね!……と、ここにいたりました。あくまでif話。そういう可能性も考えられるよね、というネタです。
いや、虎太と玲華ちゃんの遠距離恋愛とか、竜持と麗香ちゃんの腹黒コンビ愛とかも美味しいね!と思ったんですが、それは探せばきっと、どなたかが書いてくださっているに違いない、と思ったので、取り敢えず百合ネタメモを。凰荘さんと玲華ちゃんだと、何故かCP妄想ができないのは…凰翔で妄想逞しくしすぎたせいですかねwww
因みに、需要はあるのかこれは、と微妙に気になってたり。いや、妄想ネタ投下していると常に需要はどうなの?とは思ってますが。一人相撲で突き進むつもりだけど、時にはやっぱり、気になりもする。…チキンですから。

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