・アルヴィンの本名にまつわる、アルジュネタ
アルヴィンの本名が別にある事を、イスライベント(シャン・ドゥ、母親の住居)にて薄々気がついていたジュード。それについて、追求してはいけない事なのだろう、とそのまま気になりながらも、敢えて聞こうとはしていなかった。
→母親の死、プレザの死。プレザに本名で呼びかけたアルヴィン。ジランドの死。
自分を本名で呼ぶ人間は、この世にはいなくなった事を、漠然と意識するように。
ジュードと徐々に向き合うようになっていった過程。
以前のように手を出してこなくなったアルヴィンに対し、どうしても抑えが効かずに追求するジュード。(←アルヴィンから再び手を出すきっかけが現時点で考えつかない。追求するきっかけは? 接触を避けようとするアルヴィン、傷ついていくジュード。
アルヴィンが、バラバラな自己をまとめ、信念と呼べるであろうもの、自分の居場所を作る、自分の気持ちから逃げる事をやめようとする、不器用な姿。
ミラを失い、自分の柱を無くした状態の自分。
寄る辺を持たない者達。同根。同病相憐れむ関係だったのだと、自覚した。心の傷の奥底にあるものが、分かってしまった。孤独を抱えて踞る幼い子供。愛を求めて、自分を見出して欲しくて。
自分は笑う事で手に入れようとした。
この人は、他人に自分に、世界の全てに嘘を吐く事で、最初からそんなものは存在しない虚構なのだと、自分の目を塞いでみせた、手に入れる必要など無いのだ、存在しないのだからと嘯いて、背中を向けてしまった。
愛情の存在を感じ取れなかった自分、無いものだと思っていたから、求めた。
無条件に愛される事を知っていた人、裏切られ容易く壊れるものは、最初から無い物なのだと、虚構なのだと、求めることを諦めてしまった。
根底は同じ。自分を受け容れてくれる存在が欲しかったのだ。自分を振り返って欲しかったのだ。身近な人に。大切な人達に。
見いだせなかった自分、依存する事を自分のなすべき使命とすり替えた自分、対象を失い、
主体性が無い→苛烈なほどに、己が使命を自認し、課し、成し遂げようとする、信念を形にしたかの如き存在、目を奪われ、その人の掲げる大義はとても大きな視野を、世界を見据えるもので、だから、それに沿う事がまた自分のなすべき事と言い得るのではないかと、その人に力を貸し、手を携えればその人の想いは自分の思いになるのではと、信念の主体を依存しきった関係。
強くあろうとするジュード)
「ねえ、利用価値の無くなった僕のことなんか、もう、いらなくなった? ただの男の子供の身体に、欲情なんてしなくなった?」
悔しいことに、そうやっていじましい言葉をぶつけてでも、引き止めたい程に、自分はこの男に未練があって。
いい加減、捨ててしまえばいいと思うのに。振り向かせて心を手に入れることなんて、あきらめてしまえばいいと思っているのに。
こんな言葉では、萎縮しきった目の前の男を追い詰めるだけだと、頭ではわかっているというのに。
「…体だけでもいいんだ、」
「違う、お前に、そういう事を言わせたいんじゃない! すまない、…すまない」
許してくれ、とは言えない己に、自嘲する。ただ、呻くように、謝罪を繰り返すしかなく。
「きちんと、したいんだ。今まで、お前への嫉妬と八つ当たりで、さんざ、いいようにお前の事、傷つけてた。だろう?」
「けじめを、つけなきゃいけない。いや、俺自身が、区切りをつけたいんだ。」冷静になる時間が欲しい
「」
「……頼む。虫がいいこと言ってるのはわかってるんだ」
「アルヴィン?」
「一度だけ、アルフレド、と言ってくれ」 [ロミオの青い空を思い出した~]
「………」いいの?僕が、その名前を呼んでも?
「お前の声で、言葉で、…一度だけだ。今だけだ」今だけ、アルフレドに戻る俺を、肯定して欲しい。
「」
[時間切れ 後で続き書こう。 あとは、アルジュ、ジュードが痩せた+女だったら~ネタ]
エレンピオスでバランと再会。屈託なく、アルヴィンの事をアルフレドと呼び朗らかに笑うバランの毒気の無さに、ジュード、何となく安心(こんなにも優しく、アルヴィンの名前を呼ぶ人がいる)
「俺は、アルヴィン。確かに、アルフレド~スウェントだったのは事実だし、それを否定はしない。だが、散々嘘吐いて人を騙して裏切ってきた、[アルヴィン]こそが、今の俺自身なんだ。俺は、アルヴィンとして、全てを背負って生きていく。それが、俺自身に向き合う、最低限始められる事だから」
アルフレド、と呼ぶようにした方が良いのか、と問うジュードに対する応え。真実、過去と向き合うのであれば、アルフレドと名前を改めて、偽りである名アルヴィンではなく、本名で生きていきたいのか、と
・アルヴィンが女好きに見せかけて、根本的な所では信用できないのは、自分の母親が叔父のジラントと肉体関係を持っている事を知ってしまった為、という話
→ジュードが女じゃない事に何処かで安心する?
女は弱さ故に裏切る生き物、ジュードが、自分などより余程強い人間である事を知っている為に、安心して寄りかかれる →弱さ故に、人間は裏切る生き物(女で括らない、自分を最も表している、と自嘲) 母親、イスラの裏切り。プレザを信じきれずに裏切ったかつての自分。
強くなりたい、人を信じることができるようになりたい、いつかは自分を信じてもらえるようになりたい
・アルヴィンとジュードは、根本的な所で、同病相憐れむカップル。な気がしていたけれど、いまいちしっくりこないな。
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